ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

t100

巷の噂話「談話室」より《昭和9年6月日日》、i手、申平、鉢の三部落ではムフランスから一一刀ニ千現ナマ五十銭づっ頂戴した円で購入したという川治村もの約四十名。酒食の馳走駐在の県有牡馬アジグルメに預ったもの二十名に逮ルマンノルエl号は、一挙をし、若しこれが有罪と決定なすに際して、まず中程で一と度中止して、牝馬をさんざんじらした上で再び猛然と挑みかかって終了するーという風に馬界でも稀に見る手腕の持主なので、それだけでも一万二千円の価値はあると好評。そして同馬の行くところ、ワンサワンサの見物人で賑わう有様ではある。《昭和9年6月初日》ム吉田村の村会議員の選挙違反は意外に拡大し、中(2)踏んでいるものが多い。《昭和9伴8月叩臼》ム永い雨とはいえ漸ゃく夏らしい昨今、夜の天の川を眺めて夜行する心地よさ。蕊(ここ)に去る洋服店の兄さま。青年の元気にまかせて角屋前のポストを飛ぴ超えんとし、過まってん)さぜて偉くとか、子を思う親の身の定めしつらいことであるまいかと知る人々の茶呑み話0..《昭和9年ロ月5日》ムこの間の雪は山間部が甚だしく、樽回峠(外丸村)など四尺余りの積雪があった。すると震低限の罰としても罰金二十円は免かれぬらしく、二十円づワでも六十名では一千二百円の巨額にのぼり、その上補欠選挙となっても失権となるので、自部落から議員を出すこともならず、舌切雀じゃないが二寸嘗(ちょっとな)めたが身のつまり'と地団太抱きついた利那、肝賢なところを痛めたのか、非常な痛みを感じるので、人知れず魚弁の赤電燈に照らし、見れば、量(あに)計らんや、長さニー喝の裂傷を生じ、血さえ惨んでいる。早速医師の診断をうけ亀頭、胴体諸共紺帯姿で狭苦しいところへ附吟(しんぎ10松之山温泉で雪に降り込められた都の若いレディ。去る一目、二人の荷負いを伴に循も高々とまくり上げ、ゴム長靴といういとも痛わしいオン姿で外丸駅まで出たが無事着いたことを湯本の宿へ報(し)らすべく電話口で,雲がとてもひどかったの、股まであるのよdと真に迫った言葉と表現に若い荷負い君、ダア。80《昭和9年ロ月日日》ム滞納で有名なある村に奉職する若い先生、五年生の修身の教制書に「公民のっとめ」と題して納税の義務と選挙の義務を強調したところがあるので、村の更生はこれだと金く心血をそそぎ、口の酸っぱくなる程説いた。さて、あれほど熱心に説いたのだから少しは響があったろうと、考査の問題を出したところ「納税の義務」を奮いたの除何と六十人のうち僅か=一人。しかも、その三人は教員や巡査の子供など外来者であり、ハテサテ、済度し難い連中と、若い先生長嘆息していた。(笠間俊)